7坪ハウスが猫に侵食される! 猫好きの友人たちに顰蹙をかった「飼いはじめてから、どれくらいでかわいいと思った?」という質問の真意

保護猫の譲渡会にはじめて行ったのが2017年7月2日。7坪ハウスに猫(サビ猫)がやってきたのが7月16日。その2週間の間に、どんどん沈んでいく住人の気持ち。その理由とは? 

7坪ハウスに猫がやってくる

まだ実家に住んでいた頃に犬を飼っていたことはあるけれど、これまで猫を飼った経験はない。

一人暮らしをはじめてからは、動物と一緒に暮らすことなど一度も考えたことがなかった。生きもののお世話など、できるはずもないと思っていたからだ。

それは実家で飼っていた犬が証明していた。「ちゃんと面倒みるから!」と言って飼いはじめたけど、結局、母がみることになるという、典型的な子どもあるあるパターン。

実家で飼っていた、賢くてかっこよかった甲斐犬のふーやん(手前の黒)と、おばかでかわいかった雑種のてりこ(奥の白)。

にもかかわらず、何を血迷ったのか、2017年、私は猫と一緒に暮らすことになった。

猫好きの友人から「この家には絶対猫が似合う。猫、飼いなよ」と、何度も猫友のお誘いを受けていた。友人が愛猫を7坪ハウスに連れてきたこともある。実際、真っ白な友人の猫は、7坪ハウスによく似合っていてかわいかった。

猫をすすめられてから数年が経ち、ちょっとした心境の変化があった。
会社員からフリーランスになり数年、時間に縛られない自由な生活の中で、少しペースを乱してくれる存在が必要だなと感じ、さらに上をいきそうな自由きままな猫を選んでみた。

慣れるまでに時間がかかった猫との暮らし

そうして2017年7月16日、7坪ハウスに「サビ猫」がやってきた。
「どうしても猫と暮らしたい!」という気持ちからではなく、ちょっと不純な動機で決めてしまった猫との暮らし。最初はかなーり戸惑った。
当時の日記を見てみると、その気持ちが如実に表れていて、おもしろい。

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「本日お迎え。小さい! なんだかまだよくわからない。ちゃんと共存できるか、正直、不安。。。」

「まだ、慣れない。。。ぐーさんもまだよそよそしい感じ。そりゃそうだよね。私がそうなんだから、なつこうにもなつけないだろう。どうしましょう」

「かわいくないわけではないけど、まだ、かわいい!とは思えない。私の食欲が落ち気味で、ストレスな感じ。これまでの日常に戻れていない。大丈夫か? 私!」


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こんな状態がしばらく続いた。
猫好きな友人たちに「飼いはじめてから、どれくらいでかわいいと思った?」と真面目に聞いたら、顰蹙をかった。
みんな一様に、まずは「は?」という顔をし、質問の意図が理解できない様子。そして、「最初からかわいかったけど……。ぐーちゃんは大丈夫?」と猫の心配。そりゃそうだ、と今は思う。

ちなみに、猫は「グリース(通称:ぐー)」と名付けた。意味は↓こちらのプロフィールをご覧ください。

7坪ハウスが猫のもので侵食されていく!

はじめてのことなので戸惑う気持ちは当然だと思うが、落ち着いてから「なぜ、あんなに不安で憂鬱だったのだろう?」と考えてみた。

結論は、7坪ハウスが猫の落下・危険防止柵やケージなど、これまで必要のなかった(できるなら置きたくない)ものたちに侵食されたことが大きかったのだと思う。

階段やキッチンの入り口には、太めで長い突っ張り棒を立て、百均で購入したあみを結束バンドで固定した簡易の危険防止柵を設置。これだけでも圧迫感を感じる。
そして、ただでさえ狭い2階のダイニングスペースは、やはり百均のあみを組み合わせて作ったケージで埋め尽くされる。

言うまでもなく、7坪ハウスは猫と住むための設計にはなっていない。というより、猫を飼うにはちょっと危険な感じすらある。
大きな棚から落ちやしないか、それ以前に棚のものを落として壊したりしないか。そんな不安もあったのだと思う。

結局、猫はケージを嫌い、入れるともの凄い形相で「だせー!!!」とわめき散らし、ごはんや水の器をひっくり返したりと大暴れ。
さらには、かなり賢くてしつこい性格(根気のある性格)をいかんなく発揮し、早々と防止柵を突破した。現在でも1か所のみ、防止ドアをつけているが、改良しては突破され、また改良するという攻防を繰り返している。

そんなに嫌なら仕方がないとケージや危険防止柵を取っ払い、様子をみてみることにした。
すると、楽しそうに7坪ハウスを走り回っていたのはもちろん、意外にも上手に棚の隙間を歩き、階段も上手に上り下りする。もはやケガさえしなければ、モノが壊れるのはよしとすることにした。ちなみに、これまで一度も階段や棚から落ちたり、ケガをしたことはない。
その辺りを機に、飼い主の気持ちも落ち着いていった気がする。

今では欠かせない、7坪ハウスの同居人

一緒に暮らしはじめてから2か月が経過した頃にはだいぶ慣れてきた。日記でも感情の変化がみてとれる。

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「体重が2キロに。だいぶ見た目も大きくなった。毎日、元気に走り回っている。ぐーは、猫というかなんというか、人間みたいなところがある、不思議な猫だ。だいぶ、ぐーさん優先になっている自分がおかしいw」

「もうじき3キロだけど、見た目は小さい。とはいえ、我が家に来た時は1.2キロだから、倍以上に成長。すでに小さい頃を覚えていないけど、今のほうがかわいい^^」


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ぐーも、かなり甘えてくるようになり、仕事中も離れずそばにいることが多くなった。
まあ、きまぐれな猫さんなので、甘えたいモードとそうでないモードが、ブームのように交互にやってくる。そうでないときは、3階からおりてこない。それは小さい頃も今も変わらない。

思い返せば、はじめて7坪ハウスにやってきたときから、ぐーは変わっていた。
ふつうの猫は、新しい家に来てからしばらくはどこかに隠れてしまい、ごはんも食べないし、トイレもがまんする子がほとんどらしい。

ところが、わが家のぐーさんは、これまで何百匹と猫を保護し、新しい飼い主に引き渡してきた方がびっくりするくらい、最初から7坪ハウスに馴染んでいた。まったく臆することなく、あちこち歩き回って匂いをかいだり、目の前でごはんを食べるし、平気でトレイをしていた。

そして現在、猫と暮らしはじめて2年数か月。猫好きの友人からみると、相変わらず猫と飼い主の関係性は不思議らしい。
猫好きには猫を子どもとして溺愛している人が多いけど、私はそこまでにはなれない。
もちろん、かわいいし、もはやぐーのいない生活など考えられないけど、庇護すべき子どもというより、対等な同居人といった感じの距離感。

そのせいか、結局はそれほど猫にペースを乱されることもなく、逆にときどき猫のペースを乱しながら、お互い自由きままに暮らしている。

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ぐーさん、こんなに成長しました。
なんの生きもの? という見た目だが、背伸びしてようやく外が見えていた小さい頃。今では余裕で体の半分が窓に届く。
大きくなり見える景色が変わっても、日々、楽しそうに外を観察している姿は変わらない。