***なぜ、小さな7坪ハウスを建てようと思ったのか。その理由はコチラの記事をご覧ください。
トイレのドアは閉めてあるけど、洗面室のドアは開けっ放しのことが多いという人は少なくないだろう。開け放しておくと、真っ先に目に入るものは、やっぱり気になる。
悩ましい、トイレットペーパーホルダーとトイレリモコンの位置
前回の「トイレは個室派、オープン派?①」でも書いたように、7坪ハウスの洗面室&トイレのドアはつねに開けっ放しだ。
設計の段階から開けっ放しにしておくという想定ではなかったけれど、トイレをオープンタイプにしたことで、悩んだことが2点あった。
それは、トイレットペーパーホルダーとトイレリモコンのデザイン、そして取り付け位置だ。
7坪ハウスの場合、洗面室&トイレのドアを開けると、右手に洗面台とトイレが並んでいる。正面は壁だ。ふつうに考えてトイレットペーパーホルダーは、真っ先に目がいくこの壁に取りつける必要がある。リモコンはホルダーのそばにあるのが一般的だから、これも正面の壁にとりつけるのか?
内装がほぼ完成し、竣工まであと2週間を切ったころ、最後の現場打ち合わせが行なわれた。いくつか懸案事項がある中の一つが、トイレットペーパーホルダーとトイレリモコンの取りつけ位置の確認だった。
建築家がホルダーとリモコンを、正面の壁に横並びに当てる。
建築家「このあたりにしますか?」
私「うーん、なんかへん」
建築家「じゃあ、リモコン、ここにしてみましょうか」
ホルダーの上や下にリモコンを当てる。
やっぱりしっくりこない。
デザイン重視のアイテム選び
ホルダーもリモコンも目立つ場所になる可能性が高かったので、デザインに悩んだけど、どちらもシンプルという点で一致していた。
リモコンはそれほど選択肢がなかったので、結構すんなり決定。デザインはあまり期待できなかったので、なるべく小さくて存在感のないものを選んだ。
逆にトイレットペーパーホルダーは無限にある。いくつか気に入っているwebショップで探してみたところ、木とアイアンという好きな素材の組み合わせでデザインもシンプルな商品を発見。
このお店、トイレットペーパーホルダーだけでなく、個性的でかっこいいデザインの商品がたくさんあるのでおすすめだ。
リモコンはシルバーだし、ホルダーも黒いアイアンと結構渋めの木材。イメージではそれほど相性は悪くないと思っていたけれど、並べてみるとまったく合わない。リモコンがあまりにも機械的すぎて、木との相性は最悪だった。
トイレリモコンの位置に規制はない!?
テンションだだ下がりの中、とっさに出た提案が、「洗面台に取り付けることなんて、できないですよね?」。
つまり、便器をはさんでホルダーとは逆側にある造作家具で、入り口からはまったく見えない場所だ。
無茶を承知のうえで、ちょっと投げやりな言い方をしてしまう。
ところが、建築家の答えは、「大丈夫ですよ。どこでもつけられます」。
驚きつつも「えっ、じゃあここで」とあっけなく問題は解決した。
既成概念でこりかたまっている私の頭では、リモコンはホルダーのそばで、しかも壁にとりつけるものと、設置場所は限定されていると勝手に思い込んでいた。
ただ生活してみると、「リモコンはホルダーのそば」という勝手な思い込みが、使い勝手という点から考えると、理にかなっていることに気づく。
右側のトイレットペーパーを使ったあとに左側のリモコンで流すという動作に、最初はちょっと使いにくさを感じた。
とはいえ、こんなものは慣れだ。
はじめて7坪ハウスのトイレを使用するお客さんには「リモコン、探してしまいました」と言われることもしばしばだけど、結果的に気づいてくれるし、慣れてもくれるのでまったく問題はない。
つまり、使い勝手も大事だけど、ときには見た目のほうがずっと大事なこともある、というお話でした。